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■ 日本の液化天然ガスの価格はアメリカの6.5倍
2012年 03月 26日 |

本来はただの写真ブログですが、今日は、いつもとちょっと趣向を変えて、
2012年3月23日付のブルームバーグの記事の翻訳です。

今、原発の再稼働や電力料金の値上げが論議されていますが、
そもそも日本が買っている液化天然ガスの価格水準がとんでもなく高いというお話です。
これじゃ、電気料金も高くなるはずです。

こうした仕組みを見直せば、原発を再稼働しなくても、
電気料金の据え置きどころか、値下げも可能ではないかと思われます。

それでは、以下がその記事の翻訳です。
(急いで訳したので、ちょっと間違っているところがあるかも知れませんがご容赦ください。追々、機会があれば直します)



"モルガン・スタンレーの船が冷凍されたガスを東京まで14,500マイル運ぶ"

ほとんどすべての商品を海上輸送する銀行:モルガン・スタンレーに雇われたLNGタンカーが、積み荷の天然ガスをアメリカから14,500マイルも離れた日本に運んでいる。そこでは、天然ガスが約7倍の値段で売れるのである。

ブルームバーグが収集した船舶追跡データによれば、モルガン・スタンレーが長期チャーターした、Teekay LNG Partners LP (TGP)所有のアークティック・スピリット号は、2月23日にテキサス州のサビーン・パス(Sabine Pass)港を出航した。東京湾の袖ヶ浦港に向かうこの船は、約37,000トンの天然ガス(日本が1日当たりに輸入する天然ガスの16%に相当)を1度に運ぶことができる。この取引は、輸送費を差し引いても1,620万USドル(約13億円)を稼ぎ出すと、オスロに本拠地を置く投資銀行:Arctic Securities ASAは推定している。

日本の火力発電所は、昨年の大震災以降、次々と運転を停止している原子力発電を補うため、出力を増加させており、その結果、アジア向けに輸出される天然ガスの記録を更新している。アメリカは地中深くのシェール・ロック(頁岩)から抽出される余剰の天然ガスを抱えている。また、この燃料を輸送できるように液化する施設が無かった時代に、長期契約で輸入されていた天然ガスは、海外の天然ガスの価格が高くなると輸出できるようになる。『そこでは多額のピンハネが行われている、もし誰かが吾AからBへ多額のコストをかけても運ぼうとするときには、そこには大きな需要がある』とArctic Securities ASAのアナリスト:Erik Nikolai Stavsethは、昨日電話で語った。

Teekay Gas Servicesの副社長:Mark Kreminによれば、詳細は秘密だが、モルガン・スタンレーは、アークティック・スピリット号を(東日本大震災直後の)2011年4月からチャーターしているとのことである。船を運航する会社は、ときどき船を又貸しすることがある。これは、積み荷の持ち主が他にいる可能性を示している。これについてモルガン・スタンレーのロンドンのスポークスマンはコメントすることを拒否している。

船舶ブローカー:Clarkson Plc (CKN) の資料によれば、モルガン・スタンレーは、昨年、原油や石炭などの商品を輸送する船を少なくとも149隻確保している。この数は、ゴールドマン・サックス・グループとバークレー・キャピタルが確保している船の合計数よりも多い。船舶ブローカーのレポートによれば、モルガン・スタンレーは、60,000トンのジェット燃料をアラスカから韓国に運ぶタンカーを、先月雇い入れているとのことである。

ニューヨークに本拠地を置く船舶ブローカー:Poten & Partners Incの2月のデータによれば、百万英熱量(British thermal unit)の天然ガスは、日本では17ドルなのに対して、アメリカのメキシコ湾岸地域ではたったの2.62ドルである(日本での値段は、アメリカの約6.5倍もする)。ブルームバーグが6人のエコノミストを対象に行った調査の中間値では、近代的な大型のLNGタンカーは、今年、1日当たり平均147,000ドル(約1,200万円)もの記録的な金額を稼ぐであろうと推定されている。

今日ニューデリーで開催された会議で、BG Group Plc (BG/)のLNG取引の責任者:Steve Hillは、2011年のLNGの大西洋地域からアジア地域への転換量は1,800万トンという記録的な数字になり、これは5年間で4倍に増加したことになると語った。また、現在の月間転換量も記録的な数字であると、彼は付け加えた。LNGは、天然ガスを輸送するために冷やして液状にしたものである。

日本のLNGの輸入量は、1年前から22.5%増加して、2012年2月には767万トンとなったと、昨日財務大臣が述べた。経済産業省のデータによれば、世界最大の燃料購入国である日本は、1月には844万トンの輸入を記録した。日本の原子力発電所は、先月そのキャパシティの6.1%しか稼働しておらず、この数字は日本電気事業連合会が1977年4月に月間データを取り始めてから最低のレベルである。

ニューヨークで取引された天然ガス先物価格は、今年24%値下がりし、百万英熱量(Btu)当たり、2,279ドルとなり、3月12日の10年ぶりの終値最安値の2,269ドルに近づいた。エネルギー省によれば、アメリカの昨年の生産量は6.5%上昇して、28.58兆立方フィートとなった。これは、消費量が2.5%増加して24.37兆立方フィートになったのよりも早いペースで増加している。アメリカは、昨年、LNGを日本へ18兆立方フィート輸出している。


これが元ネタのBloombergの記事です。
by j_deepblue2000 | 2012-03-26 18:08 | その他 |
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